目次
1. はじめに
自動車を購入するとき、銀行や自動車メーカーのローンに通らない方でも検討しやすい支払い手段として、自社ローンが注目されています。
特に、過去の金融事故で信用情報に傷がついていたり、ローン審査基準が厳しい金融機関から融資を断られた経験がある方にとっては、自社ローンの審査が比較的柔軟である点は大きな魅力です。
しかし、金利ゼロと宣伝されていても、高額な手数料や保証料が上乗せされる場合があります。総支払額の増加や支払い回数の制限など、さまざまなリスクを知ったうえで利用することが大切です。
2. 自社ローンとは何か?
自社ローンとは、自動車販売店が独自に提供する支払い方法です。一般的なカーローン比較では、銀行ローンやディーラーローンを検討する際に金利や審査基準を比べますが、自社ローンでは販売店が直接、費用を立て替える形をとるため、信用情報の照会が行われないことが多い傾向にあります。
そのため、過去に支払い滞納や金融事故を起こしてしまい、一般的なローン審査で不利になってしまう方でも車両価格の調整や頭金などの支払い条件を相談しやすい利点があります。しかし、金利ゼロの代わりに手数料や保証料などの追加費用が発生し、支払い負担が大きくなる可能性もあるため注意が必要です。
重要なポイント
また、契約期間中は車の所有権が販売店に留保されるケースが多く、ローン契約を滞りなく完済しないと自由に車を売却できません。これらのメリットとデメリットを十分に理解したうえで、自社ローンの利用を検討することが重要です。
3. 自社ローンの主なメリット
自社ローンには、信用情報の問題でほかのローンを利用できない方でも検討しやすいというメリットがあります。ここでは、代表的な利点を3つに分けて解説します。
初めて利用する方は「金利ゼロならお得なのでは?」と期待することが多いでしょう。ただし、自動車販売店によってかかる費用は異なるため、総支払額を確認しながら活用することが大切です。
以下の小見出しでは、自社ローンが具体的にどのような点で魅力的か、根拠とともに詳しく見ていきます。
3.1. 金利が発生しない構造
自社ローンは貸付という形をとらず、販売店が独自に支払い条件を設定するため、金利はありません。
その代わりに支払いにかかるコストは、販売店が自由に決めた手数料や保証料という名目で請求されるのが一般的です。金利ゼロとうたっていても総支払額が高額になりやすいのは、この手数料が理由になることが多いです。
低金利を目指す金融機関のローンと比較すると、表面上は金利がかからないのがお得に見えます。しかし、金利相当額が手数料として上乗せされることもあるため、購入時の支払い毛計画をシミュレーションすることで自社ローン全体の負担をしっかり把握しましょう。
3.2. 審査が比較的容易
自社ローンでは、信用情報機関への照会を行わずに販売店独自の審査プロセスを実施することが多いです。このため、過去に金融事故やローン遅延の履歴があっても、現在の返済能力や収入状況を伝えることで融資が受けやすいといわれています。
たとえば、銀行ローン審査では身元や信用情報が厳しくチェックされますが、自社ローンではそうした手続きを簡略化している場合があります。審査基準が緩和される分、一般的なカーローンの審査に落ちてしまった方の「最後の選択肢」として活用されるケースも少なくありません。
注意点
ただし、安定した給与明細や保証人の用意が求められるケースもあるため、誰でも絶対に通るわけではない点には留意しましょう。
3.3. 迅速な手続きと融資
一般的な金融機関で行うローン審査は、書類審査や信用調査など手間がかかり、数日から数週間ほどかかることがあります。一方、自社ローンでは販売店側が直接判断を行うため、スピーディーに結果が出やすいのが特徴です。
車が急に必要になった場合や、仕事や家族の事情ですぐに利用したいといった際に大きな助けになります。特に、中古車市場で動きの早い人気車種を狙う場合、時間をかけずに契約まで進められるのは強みです。
ただし、迅速だからこそ見落としが起きやすいリスクもあります。しっかりと契約条件を見比べ、支払い計画を立てた上で利用するようにしましょう。
4. 自社ローンのリスクとデメリット
自社ローンは手軽な反面、見落としがちなリスクも抱えています。ここでは、主なデメリットを把握し、利用前に注意するポイントを整理していきましょう。
金利ゼロという響きが魅力的でも、実際には手数料や保証料が上積みされる場合が多々あります。支払い回数が短期間に設定される傾向があり、毎月の返済計画を誤ると家計を圧迫してしまうかもしれません。
以下で詳しく解説する内容を参考に、リスクを十分に理解してから自社ローンの申込みを検討するようにしてください。
4.1. 総支払額の増加
自社ローンでは名目上金利が発生しない一方、車両価格が通常より高く設定される場合や、契約時の手数料や保証料が上乗せされることも珍しくありません。
結果として、銀行ローンのように低金利で借りるよりも総支払額がかえって大きくなることがあります。自社ローンに飛びつく前に、事前に購入シミュレーションを行い、あらゆる支払い条件を考慮しましょう。
特にローン審査で他社を断られた経験がある方は、自社ローンを唯一の選択肢と感じるかもしれませんが、返済計画が破綻すると車を失うリスクも高まる点に気をつける必要があります。
4.2. 高額な手数料と保証料
金利ゼロの代わりに、車両本体価格以外で大きな負担が発生することが多いです。たとえば、保証人を立てたとしても、保証料がかかるケースがあります。販売店によっては明確な費用内訳を提示していない場合もあるため、契約前に細かい書面をチェックすることが大切です。
費用の確認
また、手数料がいくらかかるのか不透明な販売店を選ぶと、結果的に想定より高い総支払額になるかもしれません。ローン契約時に実費として徴収される諸経費も見逃さず、返済能力を超えない範囲で契約を結ぶようにしましょう。
必要に応じて、事前に複数の販売店を比較し、見積もりをとって検討することで、後悔のない選択ができます。
4.3. 車の所有権の問題
自社ローンは、販売店と顧客が直接契約する形になるため、車の所有権が店側に留保されることがほとんどです。ローンを完済するまで名義が自分にならず、途中で車を手放すことが難しくなる点には注意が必要です。
仮にローン契約中に車を売却して得たお金を返済に回そうと考えても、所有権が移っていないので自由に処分できません。新しい車に乗り換えたい場合も、契約完了まで待つか、一括返済が必要になります。
また、万が一、販売店が倒産してしまった場合は、車がその販売店の資産扱いになり、差し押さえなどのリスクが発生する点は見逃せません。
4.4. 限られた支払い回数と高い月々の支払い
自社ローンでは、貸付リスクを抑えるために支払い回数が少なく設定されることが多く、短い期間で完済を求められるケースもあります。
その分、月々の返済額が大きくなり、他の生活費を圧迫しがちです。特に、車両価格が高額な場合、さらに厳しい支払い条件を迫られることもあり得ます。
返済能力の重要性
返済能力を超えてしまうと、延滞や支払い不能につながりかねません。自分の収入や家計をよく見直して、現実的に返済できる金額かどうかを冷静に判断することが大切です。
4.5. 販売店の倒産リスク
所有権が完全に移っていない状態で販売店が経営破綻すると、契約者が自動車を使い続けられなくなるおそれがあります。販売店の資産としてみなされ、車が差し押さえられるケースも否定できません。
このリスクは、自社ローンならではの特徴として押さえておきましょう。他のカーローンやカーリースであれば、名義が自分に移るケースも多いため、こうしたリスクは相対的に低くなります。
販売店選びに時間をかけ、実績や評判を調べることは、思わぬトラブルを回避するうえで極めて重要といえます。
5. 自社ローンが向いている人は?
ここでは、自社ローンのメリットが最も活かされるタイプの方がどのような人かを解説します。支払い回数や支払い条件が限られた中でも、早めに車を手に入れたい場合、自社ローンの比較的容易な審査が救いとなることがあります。
一方で、資金的に余裕があり、低金利の金融機関ローンを利用できる場合には、自社ローンよりもお得に車を購入できるかもしれません。自分の借入れ条件や返済計画をよく考え、自社ローンが本当に適しているかどうかを判断しましょう。
では、どんな方が自社ローンを利用しやすいのか、次の小見出しで具体的にみていきます。
5.1. 信用情報に課題がある人
過去に金融事故を起こしたり、ローン審査で落ちてしまったことのある方は、信用情報の履歴が一般的なローン審査にはマイナスに働く可能性があります。
自社ローンでは信用情報を参照せず、現在の返済能力を重視することが多いため、安定した収入が確保できていれば契約に至りやすい点は大きな利点です。さらに頭金を多少用意しておくと、販売店にとっても安心材料になり、審査がスムーズに進むこともあります。
ただし、あまりに年収とかけ離れた高額車両を希望すると、販売店側もリスクを懸念して契約を断るケースがあるため、希望する車両価格については現実的な範囲を見極める必要があります。
5.2. 迅速に車が必要な人
仕事の都合で急いで車を用意しなければならない場合や、電車やバスなどの公共交通機関が少ない地域に住んでいる方にとっては、自社ローンなら手続きがスピーディーに進むので助かります。
一般的なカーローンよりも手間が少なく、審査落ちの不安が大きい方でも、販売店と直接相談できることで安心して手続きを進められます。忙しく時間がとれない方や、複雑な審査プロセスを避けたい方にも有用な方法と言えるでしょう。
支払い負担への注意
その反面、支払い回数が短い分、月々の負担が大きくなる可能性があるため、家計への影響も合わせて考慮する必要があります。
6. 自社ローンの申し込みプロセス
自社ローンを利用する際には、まず販売店のホームページや電話で取扱いの有無を確認します。次に、気に入った車が見つかったら、販売店に申し込み手続きを行いましょう。
申込み時には、運転免許証や収入証明書などの基本的な書類を提出し、販売店が独自の審査を進めます。年収や勤務状況のほかに、保証人を求められることも多いため、必要があればあらかじめ相談しておくとスムーズです。
契約までの流れ
審査終了後、契約条件や支払い回数、頭金の金額など詳細が決定し、納得できれば契約を締結します。最後に車両整備や名義登録を行って納車。金融機関が介在しないため、一連の工程が短期間で進むのが特徴です。
7. 自社ローンを利用する際の注意点
メリットが多いと思われがちな自社ローンですが、リスクやデメリットをしっかりと理解しておかなければ後々困ることになります。ここでは、契約前後に気をつけるべき点をまとめました。
支払い条件の詳細や費用の内訳など、事前にきちんと調べて納得することが大切です。契約後に「こんなはずではなかった」と後悔しないように、慎重な判断が欠かせません。
次の3つの小見出しで、具体的にどんな点を事前に確認するべきかを見ていきましょう。
7.1. 契約前の全費用の確認
自社ローンで見落としがちなのが、車両本体の価格だけでなく手数料、保証料、諸費用などがどれ程かかるのかという点です。
とくに、総支払額を踏まえた支払い回数のシミュレーションをすることは重要です。実際には「金利ゼロ」と宣伝されていても、販売店独自の手数料率によって出費が増えることがあります。
見積書を隅々までチェックし、理解できない項目があれば販売店に説明を求めて納得してから契約するようにしましょう。
7.2. 返済計画の慎重な立案
支払い回数が限られる自社ローンでは、月々の返済額が想像以上に高くなる場合があります。頭金を用意して借入れ総額を減らすか、保証人を立てるなどの工夫をすることで審査を通りやすくしたり、返済をスムーズにしたりできます。
また、頭金なしで契約すると高額な返済が重くのしかかる可能性があるため、自己資金で少しでも負担を減らすのがおすすめです。
滞納リスクへの注意
支払いが途中で滞ると、車の差し押さえだけでなく契約解除にともなう追加費用が発生する恐れもあるので、無理のない返済計画を立てることが大切です。
7.3. 販売店の信頼性の確認
自社ローンを利用する際は、販売店が信頼できるかどうかをよく調べましょう。とくに倒産リスクを軽減するために、実際の経営状況や顧客からの口コミ、サービスの実績などをリサーチすると安心です。
また、車両の品質やメンテナンス体制がしっかりしているかも要チェックです。中古車市場では不具合の多い商品を扱う店舗もあり、後々の修理費用がかさんで結果的に支払い負担が増える恐れがあります。
最終的には、実際に店舗を訪れてスタッフの対応やアフターサービスの充実度を確認し、総合的に判断するのがおすすめです。
8. 自社ローンを検討している方におすすめのカーリース
車の保有を検討する際に、「カーリース」という手段もあります。
なかでも自社ローンを検討されている方におすすめのカーリースが「だれでもノレル」です
「だれでもノレル」では独自の審査基準を採用しており、過去の金融情報から審査に不安がある方でも利用できるプランがあります。
独自審査で提供されるサービスで新車に乗ることも可能です。自社ローンでは新車に乗ることが難しいと思っている方でもチャンスがあります!
8.1. だれでもノレルの「誰でも乗れる」理由
だれでもノレルでは独自の審査基準を採用しています。また、審査結果を「通過/否認」の判定ではなく、スコアで算出することで多くのお客様にご利用いただける仕組みとなっています。
また、スコアをアップすることでより、有利な条件で契約できる可能性があります。
※反社会勢力・免許不保持・ノレル過去悪質利用者は対象外となります
8.2. 選べる3つのプラン
1.新車・中古車プラン
独自開発のAIによる残価予測と、信用スコアに応じた価格設定をかけ合わせて、月々の支払いを抑えてご利用いただけるカーリースのプランです。毎月の負担を抑えてお得にクルマを利用したい方におすすめです。
2.もらえる新車・もらえる中古車プラン
信用スコアに応じて価格設定されているカーリースのプランです。契約満了後は車を自分のものにできます。ご自身でクルマを保有したい方におすすめです。
3.ノレルプログラム
ノレル独自の信用スコアを積み上げ、短期間で信用回復して別のノレルのサービスに移行できるマンスリーレンタカープランです。新車などのランクが高いクルマに乗りたい方におすすめです。
8.3. オンライン完結のお申込み
だれでもノレルはお問い合わせから契約までオンライン完結で進めることができます。
簡単申込み
お問い合わせやご相談はLINEでかんたんにできます。離島などの一部地域を除く全国でご利用いただけるので自宅にいながらマイカー探しをすることができます。
まずは、スコアをチェックしてどのプランがぴったりか試してみてください!
9. まとめ
自社ローンは、信用情報に不安のある方や、迅速に車を手に入れたい方にとって、一種の救済策となり得る存在です。一方で、金利ゼロといっても手数料や保証料が総支払額を押し上げる仕組みがあり、返済計画を誤ると家計を圧迫する可能性があります。
利用を検討する際は、他のカーローンやカーリースとの比較を行い、どのプランが最適なのか、慎重に選択してください。とくに、銀行ローンのように金利がかかる場合でも、月々の返済が長期間にわたり薄くなることで、総支払額が自社ローンよりも抑えられるケースもあります。
最終的な判断ポイント
車の所有権や販売店リスクなど、特徴的な注意点を踏まえたうえで納得できれば、自社ローンは新しい車のある生活を実現する有力な手段となるでしょう。自分の状況に合った支払い方法を見極め、後悔のない車選びをしてみてください。